いとぶろ

いとうくんの楽しい毎日

愛は祈りだ。

愛は祈りだ。僕は祈る。っていうすごい言葉があって、これは物語についての言葉なんだって気づいたとき僕はすごい衝撃で完全に一週間くらい興奮しっぱなしだったけど、それからしばらくしてその小説を改めて読み返してみるとがっつりそういう感じのことが書かれてて、なんか釈迦の手の上で踊らされてるみたいだった。でも、なるほどなぁ、ってわかった気になってわかるのと、あ!!!!!!!!!!!!!ってなってわかるのには天と地ほどの差があって、その差を少しでも埋めて伝えたくて僕たちはまた祈る。祈りは言葉でできている。言葉は物語を作る。

最近全然アニメを観てなくて、あいまいみー龍の歯医者くらいしか観てない。プリパラも結構溜まってると思う。で、久しぶりに一日中アニメのことについて考えていて、そういうとき思い出すのはずっとSHIROBAKOだ。舞城の言葉を信じて、愛は祈りで、祈りは言葉で、言葉は物語を作るなら、SHIROBAKOは無数の祈りが一つの物語を作るアニメだったと思う。でも、SHIROBAKOがすごいのは、2クールかけて、一つの物語を作る人々の愛がそれぞれ別の形をしていることを描いてたことだったと思う。最後のほうに、みゃーもりがみんなになんでアニメ作ってるのか聞いてまわるシーンが(たしか)あって、みんながそれぞれ全然違うことを喋っていて僕はすごい泣いてた覚えがある。そういえば、なんだっけ、なんか色々あって温泉旅館で働くアニメでも、最後に主人公が「みんなの頑張りたいって気持ちがドラマを作るんですね!」って言ってて、僕は祈りだ……ってすごい感動した覚えがある。群像劇はこの祈りってのがすごい浮き彫りになるなぁって思ってて、だから僕はわりと群像劇が大好き。自意識で書かれたクソ小説と同じくらい愛おしいと思う。たぶん、クソ自意識小説は僕のことを描いてて、群像劇は僕の住むこの世界のことを描いてるからだと思う。結局、僕は僕のことが大好きってことになりそうな予感。でも、みんなも、自分のこと好き好き大好きでしょ? もし、違うなら、僕はみんながちゃんと自分のこと愛せますようにって祈るよ。ごめん、嘘だけど。

おわり。

九十九十九 (講談社ノベルス)

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