ちゃんと生きた君に、で、ちゃんと死んだ君に、「ありがとう。」を今、言うよ
青春だった。プリズムショーは、僕たちの青春だった。だから、寂しいし、悲しい。プリティーリズム・ディアマイフューチャーが終わった。違う。終わってなんかいない。僕たちはそのことをプリティーリズム・ディアマイフューチャーから学んだはずなのだ。僕たちの未来ははじまったばかりなのだ。
でも、わかっていても、それでもやっぱり終わってしまったものはある。
だから、寂しいし、悲しい。
プリティーリズム・ディアマイフューチャーは僕たちの物語だった。プリティーリズム・オーロラドリームを観て、最後に春音あいらが飛んだあのプリズムジャンプを体験した僕たちと、僕たちと同じように、あのジャンプを体験した少女たち。
僕たち=Prizmmy。出発点は、まず、そこから。そこから、進み始めたんだ、僕たちは。
プリティーリズム・ディアマイフューチャーに登場する少女が成長していくように、僕たちも成長する。一年を通して、1つだけ歳を重ねて。
あまりにも、あまりにも多くのことがあった。そこで多くの人が成長した。心のドキワクを探し求めた。たまには笑い、たまには泣き、怒ったり、悩んだり、そういう全てが、そういう全てが作り上げたものが、今の僕たちなんだね。
さて、僕の話をしよう。プリティーリズム・ディアマイフューチャーという物語において、おそらく他の視聴者には存在すら認識されていないであろう、僕だけが知っている、僕の物語を。
わかったことがある。
僕は、僕だ。
僕は、上葉みあじゃないし、れいなじゃないし、かりんじゃないし、あやみでもない。ヘインでもなければ、シユンでも、チェギョンでも、ジェウンでもソミンでもない。春音あいらでもなければ、ショウさんでもユンスでも、ヨンファでもいつきでもない。みんな、僕のなかできちんと生きた一人の人間たちだけど、それは、僕であるということでは、決してない。
他の誰でもないのだ。
僕は僕。
個。
僕は、僕だけの人生を生きて、そうして、ここにいる。あらゆる言葉、物語、体験、音、感動、きらめき。
それは、僕だけの瞳に映った、僕だけのもの。
僕だけの思い出。
僕だけの未来。
みんなたちにもみんなたちの思い出があり、みんなたちだけの未来があるように。
それぞれがそれぞれだ。
正解はない。正義もない。みんなの、気持ちだけがある。それは、祈り。
心の煌めきに正直でありたいと願う気持ち。自分たちの未来を信じる気持ち。祈りのプリズム。
さて、みんなたちはどう?街を背に僕はゆくよ。歩き続ける。たとえ、もう二度と僕たち会えなくなるかもしれなくても。ディアマイフューチャー。それぞれの道。それでも、もし、またどこかで僕たち会えたら、その時は一緒に人差し指つきあげていいか?なぁ、上葉みあ?
つづく。