いとぶろ

いとうくんの楽しい毎日

僕たちを包み込みこの優しい世界は

主人公がコンビニで頑張って働くアニメ『コンビニ人間』を読みました。音。音で溢れてる世界。音が支配する世界。

コンビニでいっつもイヤホンして好きな音楽を聴いてる僕たちの知らない世界が、まず、ある。感動〜。人間であることを要求してくる世界で、唯一生きる術。人間であることを辞め、コンビニ店員として生きるを選ぶこと。生きることは戦いだなんて偉そうに言う人がいるけど、あいつら全然わかってないよね。わかるよ。誰もが間違ってるってこと。間違ってることが生きることだって、僕は、わかるよ。

子供を産むのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、きちんと働いてお金を稼ぐのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、ブラック企業を糾弾するのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、残業が悪で定時退社が正義なのは人々がそれを祈っているからで、日本の企業は頭が固くて海外の企業は自由なのは人々がそれを祈っているからで、オタクの人たちがユーモアがあってリア充の人たちがつまんないのは人々がそれを祈っているからで、日本の就活事情が間違っているのは人々がそれを祈っているからで、それたちが正しい真実だからじゃない。みんな嘘っぱち。すべての主張は嘘。ほんとに?

作中、冴えない腐ったインターネットクレームマン、白羽くんが繰り返す「世界は縄文時代から何も変わってない」という主張は嘘くさい。だけど、ユカリの旦那や店長や泉さんが言うような「結婚したほうがいい」「就職したほうがいい」という主張も嘘くさい。でも、まいったな。嘘くさいのと同じくらい、そういう主張は正しいことのような気がする。主人公はそういう主張を全部取っ払って、コンビニ店員という動物になることを選ぶ。嘘くさい。でも、やっぱり、嘘くさいのと同じくらい、その生き方はとても正しいことのような気がする。主人公が最後に見た世界の形はとても正しいもののような気がする。

困ったな。困ることなんてないよ。わかんないな。すごいわかるよ。全ての芥川賞作品を読んできたけど、一番おもしろかった。芥川賞作品4個くらいしか読んだことないけど。うーん、お仕事楽しい!明日も仕事しんど……。やりたいことやれ。やりたいことだけやるやつはカスだけど。東京オリンピック楽しみ〜!東京オリンピックってなに……。あのアニメは神。続編は見てないけど監督変わったからカス。あのアニメの続編劇場版もカス。いや、あれは面白かったけどね。邦画はカス。洋画はカス。クソサブカルって言葉ダサいやつしか使わなくなっちゃったもんね。ドンキにもヴィレヴァンにも属せない俺たちって言ってる人たちもみんなうんち。普通にドンキもヴィレヴァンも行くくね!?

うーん、どれがホントってことにすればいいのかな〜〜っ。

とりあえず僕は椎茸になるね。美味しい〜!