いとぶろ

いとうくんの楽しい毎日

夢川ゆい

??日目

 滅入る。7時ちょうどに目覚ましのアラームに叩き起こされる。歯を磨いたり、味気ないフルグラを無理矢理胃に入れたり、カフェインが混ざってるだけのインスタントコーヒーを飲んだり、社会性を保つために顔を洗って寝癖を直したり、何度繰り返してきたかわからない一連の動作をがむしゃらにこなす。

 がむしゃらに頑張ったおかげで、8時には最寄り駅に着いた。朝の駅前も選挙が終わって少しは静かになるかと思ったが、相変わらず誰かしらが何かを配っていて邪魔で仕方がない。ただ、今日は急いでいないので心のなかで彼らのことも気遣うだけの余裕があった。

 幸いなことに、通勤電車が混み合う前にシートに座ることができた。ラッキーだ。今日はいい調子かもしれない。再読中の麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』の続きを開くが、文字がまったく頭に入ってこない。今日はあんまり調子よくないかもしれない。諦めて最寄り駅まで眠ることにした。

 出社。僕より早く一人すでに自分の席に座っていた。負けた。早く来ることになにか特別な意味があるわけではないけど、なぜか悔しい。仕事の方はまったく捗らず。作業をしながら、自分が今、何をしているのか、何をしたいのかを忘れることが多くなった。気がついたら意味もなく同じタブを開いたり閉じたりしている。そのくせ時間が経つのがやけに早い。気がつけば一日が終わっている。一日の自分の作業量を振り返って愕然とする。これで社会人なのか……。自己嫌悪。そういえば最近、僕に振られるタスクが妙に少ない気がする。午後、顧客が来てうちの上長と何やら話し込んでいた気もする。あぶないかもしれない。

 なんとなく一時間だけ無理矢理残業をして帰る。帰りの電車のなかでブログに載せる記事を書いた。

 駅前で夕飯を買って帰るが、家に帰って布団でダラダラうんこちゃんの切り抜きを見ているうちに寝てしまう。

 滅入る。22時起床。ご飯を食べなくちゃと謎の使命感に駆られるが、そういえば飲み物を買ってなかったことに気づいて自殺したくなった。最近の僕は、顔にニキビができただけでも首を吊りたくなるのだ。

 コンビニに行くための社会性を保つためにシャワーを浴びて酷い状態の顔面や髪の毛をなんとか綺麗にする。なぜかファミリーマートジャスミン茶の他に麻婆豆腐を買う。炊いていた白ごはんに乗っけて食べたが、食事中に謎の腹痛に襲われたせいで味を楽しむこともできなかった。なんとなく食事中にうんこはしたくないからひたすら耐えて、麻婆豆腐の乗った白ごはんを口に運ぶ。出すのを我慢して、胃にそれらを詰め込んでいく。最早なんのために自分が食事をしているのかよくわからなくなりながらなんとか食事を終え、トイレに駆け込む。全部出す。下痢だった。最近お尻を拭きすぎてトイレットペーパーに赤いものがこびりつくようになった。明日はおじやが食べたい。

 つづく