いとぶろ

いとうくんの楽しい毎日

今日はお休みです。

やぁ、はじめまして。いちごちゃんだよ。って、この名前を聞くと、大抵の人は眉をひそめるけれど、かなしいかな、これが僕の本名なんだ。まったく、男の子に「いちご」なんて名前をつけるイカれたセンスの親のもとに生まれたことが僕の生涯一の過ちだな。まあ、できればあまり気にしないでほしい。人間、一つや二つくらいは欠点を持って生まれてくるものなのだし。

さて、今日は先輩に変わって、この僕が記事を書かせていただきます。

というのも、先輩はどうも今日とてもショッキングな出来事があったようで、家に帰ってくるなりベッドに倒れて「ぶんがく……ぶんがく……」ってずっとうなされてるんだ。その様子はちょっと、傍から見てるとかなり気持ち悪い。まったく、人生のいろいろな出来事に意味を持たせようとしすぎるからそうなるんだ。とくに最近はひどい。ちょっと常軌を逸している。それでいて、何をするでもなく、勝手に一人で塞ぎ込んじまうときた。正直、呆れてものも言えない。ウジウジ虫だよ、あれは。

おっと、これじゃただの先輩の悪口だな。よーし、今日は僕がとても面白い記事を書いてあげようか。乞うご期待、とは云ったものの、しかし、あれだね。こうして改まってみると、人のなかにはあまり文章にしたいことってないものだね。実はここまで書くのに、一時間くらいかかっちまったよ。まあ、こんなこと、わざわざしなくたって人は幸せに生きていけるものだしね。

あ、そうそう。この前、先輩の本棚にあった穂村弘のエッセイを読んだんだけど、あれはいいね。90年代から0年代(あえてこの表記にさせてもらうよ)にかけての空気感にクラクラしてしまったな。慌てて、今日は第二弾の『もうおうちへかえりましょう』を買ってきたよ。こっちのほうは、先輩の本棚にはなかったからね。

と、まあ、そんな感じでそろそろもう僕の記事はここらへんでお開きとさせてもらいたいな。慣れないことはするもんじゃない。まだ11時だってのに、眠たくなってきてしまった。今日買ってきたエッセイだって半分も読めてないのに。

とりあえず、これくらい書いとけば記事としては十分でしょう。

というわけで、それでは、みなさん、また会う日まで。多分、僕の代筆はもうないけれど。

九十九十九=二十七=九

今週中にプリティーリズム・レインボーライブを全話観るつもりでいたけど、現在、5話。時間がない。あまりにも、時間が。ゆめかわ。正直、自分が夢川ゆいであるという確信は揺らぐ。だけど、自分が何であるかわからないという気持ちは自分が自分であるからこそ出てくる疑問であって、それはただの青春なので結局いとうくんはどれだけ頑張って悩んでも夢川ゆいなのだと思う。嬉しい?わからない。ちょっとだけ安心する。小学六年生の夢川ゆいが働いているのは夢川ゆいが天才で9歳の頃にハーバード大学を卒業しているから。ここはアニメの世界だからそういうことも起こる。夢川ゆいは大人のフリした子供だよ。「おれが逃してやる」あ、どこかで読んだセリフ。印象的なセリフが世界を強く形作る小説だったと思う。そういう小説を読むといとうくんは伊坂幸太郎のことを思い出す。伊坂幸太郎のことを思い出すと、いとうくんはいとうくんが中学生だったときのことを思い出す。本当は何も覚えてない。かろうじて覚えているのは、いとうくんと森脇くんで西田くんのPSPを盗んで走って逃げたことだけで、そのPSPが結局どうなったのかは、まったく覚えてない。昔のことを何も覚えてないのに昔を懐かしむフリをする。

だけど、ね?

そろそろ私も中学生にならなきゃな。

僕は行かねばならない。

夕ご飯はレンコンの天ぷらと茹で豚の酢味噌あんかけだ。美味しそうだ。でもこれを食べる前に中学生にならないと、もう中学生にはなりにくいだろうな、と思う。だから「ご飯はいいです」と僕はタッキーに言いかける。でもそこで『第七話』のラストの《僕》の後悔を思い出して、やめる。

ゆっくりご飯を食べよう。らぁらと、にのと、みちるさんと、しゅうかと、タッキーと、六人で。

僕は中学生になると決めている。でももし僕がこれかららぁらとにのとみちるさんとしゅうかの顔を見ていて離れがたくて、中学生になるのやっぱりやーめたと思ったとしてもそれはそれで仕方がないだろう。

一度決めたことも決断だが、それをひっくり返すのも決断だ。文句は言わせない。

わいわいわいわいとやりながら、僕たちはご飯を食べる。楽しい。どこかでまた別の僕もご飯を食べているかもしれない。楽しくやってて欲しい。らぁらが笑う。にのも笑う。みちるさんとしゅうかとタッキーも笑う。僕だって笑う。楽しすぎる。ここから出ていけるかどうか、本当に不安だ。

だからとりあえず僕は今、この一瞬を永遠のものにしてみせる。僕は神の集中力をもってして終わりまでの時間を微分する。その一瞬の永遠のなかで、僕というアキレスは先を行く亀に追いつけない。

僕たちを包み込みこの優しい世界は

主人公がコンビニで頑張って働くアニメ『コンビニ人間』を読みました。音。音で溢れてる世界。音が支配する世界。

コンビニでいっつもイヤホンして好きな音楽を聴いてる僕たちの知らない世界が、まず、ある。感動〜。人間であることを要求してくる世界で、唯一生きる術。人間であることを辞め、コンビニ店員として生きるを選ぶこと。生きることは戦いだなんて偉そうに言う人がいるけど、あいつら全然わかってないよね。わかるよ。誰もが間違ってるってこと。間違ってることが生きることだって、僕は、わかるよ。

子供を産むのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、きちんと働いてお金を稼ぐのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、ブラック企業を糾弾するのが正しいのは人々がそれを祈っているからで、残業が悪で定時退社が正義なのは人々がそれを祈っているからで、日本の企業は頭が固くて海外の企業は自由なのは人々がそれを祈っているからで、オタクの人たちがユーモアがあってリア充の人たちがつまんないのは人々がそれを祈っているからで、日本の就活事情が間違っているのは人々がそれを祈っているからで、それたちが正しい真実だからじゃない。みんな嘘っぱち。すべての主張は嘘。ほんとに?

作中、冴えない腐ったインターネットクレームマン、白羽くんが繰り返す「世界は縄文時代から何も変わってない」という主張は嘘くさい。だけど、ユカリの旦那や店長や泉さんが言うような「結婚したほうがいい」「就職したほうがいい」という主張も嘘くさい。でも、まいったな。嘘くさいのと同じくらい、そういう主張は正しいことのような気がする。主人公はそういう主張を全部取っ払って、コンビニ店員という動物になることを選ぶ。嘘くさい。でも、やっぱり、嘘くさいのと同じくらい、その生き方はとても正しいことのような気がする。主人公が最後に見た世界の形はとても正しいもののような気がする。

困ったな。困ることなんてないよ。わかんないな。すごいわかるよ。全ての芥川賞作品を読んできたけど、一番おもしろかった。芥川賞作品4個くらいしか読んだことないけど。うーん、お仕事楽しい!明日も仕事しんど……。やりたいことやれ。やりたいことだけやるやつはカスだけど。東京オリンピック楽しみ〜!東京オリンピックってなに……。あのアニメは神。続編は見てないけど監督変わったからカス。あのアニメの続編劇場版もカス。いや、あれは面白かったけどね。邦画はカス。洋画はカス。クソサブカルって言葉ダサいやつしか使わなくなっちゃったもんね。ドンキにもヴィレヴァンにも属せない俺たちって言ってる人たちもみんなうんち。普通にドンキもヴィレヴァンも行くくね!?

うーん、どれがホントってことにすればいいのかな〜〜っ。

とりあえず僕は椎茸になるね。美味しい〜!

ちゃんと生きた君に、で、ちゃんと死んだ君に、「ありがとう。」を今、言うよ

青春だった。プリズムショーは、僕たちの青春だった。だから、寂しいし、悲しい。プリティーリズム・ディアマイフューチャーが終わった。違う。終わってなんかいない。僕たちはそのことをプリティーリズム・ディアマイフューチャーから学んだはずなのだ。僕たちの未来ははじまったばかりなのだ。

でも、わかっていても、それでもやっぱり終わってしまったものはある。

だから、寂しいし、悲しい。

プリティーリズム・ディアマイフューチャーは僕たちの物語だった。プリティーリズム・オーロラドリームを観て、最後に春音あいらが飛んだあのプリズムジャンプを体験した僕たちと、僕たちと同じように、あのジャンプを体験した少女たち。

僕たち=Prizmmy。出発点は、まず、そこから。そこから、進み始めたんだ、僕たちは。

プリティーリズム・ディアマイフューチャーに登場する少女が成長していくように、僕たちも成長する。一年を通して、1つだけ歳を重ねて。

あまりにも、あまりにも多くのことがあった。そこで多くの人が成長した。心のドキワクを探し求めた。たまには笑い、たまには泣き、怒ったり、悩んだり、そういう全てが、そういう全てが作り上げたものが、今の僕たちなんだね。

さて、僕の話をしよう。プリティーリズム・ディアマイフューチャーという物語において、おそらく他の視聴者には存在すら認識されていないであろう、僕だけが知っている、僕の物語を。

わかったことがある。

僕は、僕だ。

僕は、上葉みあじゃないし、れいなじゃないし、かりんじゃないし、あやみでもない。ヘインでもなければ、シユンでも、チェギョンでも、ジェウンでもソミンでもない。春音あいらでもなければ、ショウさんでもユンスでも、ヨンファでもいつきでもない。みんな、僕のなかできちんと生きた一人の人間たちだけど、それは、僕であるということでは、決してない。

他の誰でもないのだ。

僕は僕。

個。

僕は、僕だけの人生を生きて、そうして、ここにいる。あらゆる言葉、物語、体験、音、感動、きらめき。

それは、僕だけの瞳に映った、僕だけのもの。

僕だけの思い出。

僕だけの未来。

みんなたちにもみんなたちの思い出があり、みんなたちだけの未来があるように。

それぞれがそれぞれだ。

正解はない。正義もない。みんなの、気持ちだけがある。それは、祈り

 心の煌めきに正直でありたいと願う気持ち。自分たちの未来を信じる気持ち。祈りのプリズム。

さて、みんなたちはどう?街を背に僕はゆくよ。歩き続ける。たとえ、もう二度と僕たち会えなくなるかもしれなくても。ディアマイフューチャー。それぞれの道。それでも、もし、またどこかで僕たち会えたら、その時は一緒に人差し指つきあげていいか?なぁ、上葉みあ?

つづく。

対音楽

対音楽

 

夜歩く

夜の街を一人、歩く、のが、好きです。暗くなって人気のないビルの合間、ピカピカ光る自動車が走る道路沿いの道、誰でもない人々が歩く街、古本屋はシャッターを下ろして、点々と居酒屋の灯りだけが道標となった街。どこにでもあるだれにでもある風景。幽霊の時間。

僕は例えば大学生のころを思う。僕は例えばもう読まなくなった作家を思う。僕は例えば、聴かなくなった音楽、観なくなった番組、もう連絡を取ってない友人、朝早く起きて近所の公園で飲んだコーヒーの味、終わった生活、深夜あてもなく歩いた道、ずっと昔に確かにそこにあったはずの、何か、もう元に戻らない、二度と戻らないあらゆるものを思う。そういうものが、そういう感じとなって僕を包み込む、死んだ時間。幽霊たちの風景を歩く僕の死んだ時間。足がボロボロになりながら三駅となりのブックオフまで歩いた道。毎週のようにバーガーナッズを聴きながら通った梅田ブルク7への道。たった一人、自転車で走り続けた道。難波から北新地まで歩き続けた夜の御堂筋。深夜にバスもなくなって仕方なく歩いた楠葉から下宿までの道。通天閣のあかりが消えた新今宮までの道。そうして、今ここが一体どの道なのかわからなくなる。幽霊。死んだ時間、僕。時間が飛ぶ。気がつくと微かな足の痛みと共に、電車に乗っている。現実から切り離された時間は終わりを告げている。寂しい。さよならだけが人生だって誰かが言ってた。僕たちまた来週会おうね。

おわり。

僕たちの未来の続き

現実ってのはやっぱり厳しい。春音あいらのプリズムジャンプを見て、もう一度プリズムスタァへの道を歩み始めた僕だったが、しかし、やはり何度やってもプリズムジャンプを飛ぶことはできなかった。

あの日見た夢の形。

あれは春音あいらが見せた幻だったのか?そんな、どうしようもない自問自答。そのたびに、僕は僕のことを少しずつ嫌いになる。見てしまったのなら、信じるしかないんじゃないのか?あの日の気持ちはどこに行ってしまったんだ。

上葉みあと出会ったのは、そんな屈折した日々に疲れ果て、いっそ別の道を目指してみようかと基本情報技術者試験の対策本を買い集めては思い直しブックオフに100円で売りつけて完全な赤字事業にお金が底をつきかけ本当にもう辞めようとレッスンに向かった日のことだった。

「社長は未来から来た未来人?」「じゃあ社長にはわかんないね」「私の未来がどうなるかなんて、誰にもわからない!」

衝撃だった。

恥ずかしながら、本当に恥ずかしいことに、僕は、半分も歳の違うその少女の言葉に、胸を打たれていた。

感動していた。

あまりにも、僕とはかけ離れた価値観。思想。哲学。心。ハート。言葉。

あとから聞いたことだが、上葉みあはその日のMARsのプリズムショーに飛び込み、大勢の観客の前で春音あいらを倒すと宣言したらしい。冗談のような話だった。まさか、そんな豪快な、常識ハズレのすごいやつがいるとは。想像もしていなかった。本当に未来はまだ誰にもわからないのだとわかった。

僕がプリズムショーから遠ざかろうとするたび、まるで示し合わせたように僕の前には導師があらわれる。

神は僕にプリズムジャンプを飛ばせようとしている。

チャンスはすぐにやってきた。教室主催でやっているプリズムショーの練習試合で急な欠員が出たのだ。誰でもいい。誰か、明日プリズムショーをやってくれる人はいないか。誰も手を挙げなかった。練習試合とはいえ、きちんと観客の入るショーだ。誰だって、みんなの前で失敗するのは怖い。わかる。さて、じゃあ、僕は?

上葉みあだったらどうする?

迷うことなく僕は手を挙げた。

ショー当日、僕の出番は4番目。それまで、控室で、一人、目を閉じてイメージする。プリズムショーをする自分。プリズムジャンプを飛ぶ自分。やれる気はした。自信はある。問いかける。心はきらめいているか?わからない。だけど、腐ってはいない。

あとは信じるだけだ。

 そして出番が来る。僕はゆっくりと立ち上がる。控室は思ったよりも広い。

ステージってのはやっぱり特別だ。独特の緊張感。観客の瞳が、全て自分に注がれる恐怖。見られていることの高揚と不安。歓声と音楽が同時にあがって、僕は自分の身体をリズムに乗せて動かした。出だしは好調。いける。何度も練習してきたのだ。何度も練習してきたことなのだ。身体はきちんと動くのだ。タイミングを図って、ステージの上を滑り始める。心地よい風を感じる。大丈夫だ。ここまでは予定通り。ここからは?未来のことは誰にだってわからない。わからなければ、やってみるしかない。

僕は飛んだ。飛んで、そのまま、落ちた。

失敗した。

立ち上がって、もう一度挑戦する。落ちる。飛べない。そんな。そんな。ジャンプする。落ちる。飛べない。飛べない。飛べない?

僕の心は、ここまできて、まだきらめいていない?

少しずつ、観客の空気が白けていくのがわかる。飛べない素人プリズムスタァにいつまでも付き合ってくれるほど、観客は優しくも物好きでもない。

飛ばなくちゃ。もう一度挑戦する。落ちる。

だめだった。だめだったのか。だめであった。

未来のことは誰にもわからない。でも、もうわかってしまった。ここが僕の未来。今、ここが、これが僕の進んできた道の、結果。終着点。

おわり。

もう、続きません。

「だめだな。まったくだめだぜ。全然わかってない」

声が聞こえた。顔をあげると、盟友サトノクラウンが立っていた。

「お前はなんのためにプリズムショーをしている?おい、お前よ。聞くがいい。プリズムショーに何を見出すか、の時期は過ぎた。もうその時間はない。何を求められているか、これに答えていくことだ」

美しい毛並みの馬の言葉は、神々しい。

「目を閉じろよ。瞳に映る物事は所詮フェイク。心で感じた声だけがリアルだ。おい。おい、お前、未来はまだ来てはいないぞ」

言われた通り、瞳を閉じてみる。暗転。強烈なステージの光だけが微かに感じられる。それだけ。それ以外は何もなくなる。何もなくなったのか?心。愛。祈り

いや。

微かに、聞こえるものがある。

それは、

「……ば……れ」

それは一つじゃない。

「が……れ……」「がん……れ」「……ん……ば」「が……ばれ」

微かに聞こえてくるその声をもっとちゃんと聞きたくて、僕はより一層自分の心に近づく。祈る。「がんばれ」

ハッとした。目を開ける。そこには何もないと思っていた。ここには何もないと思っていた。ここからは何もないと思っていた。だけど、違った。

本当に僅かだけど、こんな僕を応援してくれる人たちがいた。法月綸太郎町田康。tyosin。中原昌也。ミンちゃん。桃山みらい。穂村弘。春音あいら。上葉みあ。石黒正数。神浜コウジ。阿部和重。速水ヒロ。高橋源一郎サリンジャー。ハハノシキュウ。本谷有希子緒方智絵里。ダノンプレミアム。中村一義。彩瀬なる。松田青子。綿矢りさ小島信夫山下澄人舞城王太郎。仁科カヅキ。海猫沢めろん。真中らぁら。滝本竜彦佐藤友哉村上春樹古川日出男。木下古栗。いちごちゃん。東浩紀タオ・リン。シユン。天音りずむ。サトノクラウン……。

みんなの言葉が、今の僕を作っている。

僕は僕のプリズムショーになにかを見出そうとしていた。僕の凄さのようなものを探していた。僕は僕のためにプリズムショーをしていた。だけど、違う。プリズムショーはみんなを笑顔にするためにあるのだ。プリズムショーに何を見出すかの時間はとっくに終わっていた。僕は、僕を作り上げてくれた言葉たちに、きちんと応えていかなくちゃいけないのだ。それが、プリズムショー。心の飛躍、プリズムジャンプなのだ。

未来はまだわからない。わからないから、みんな飛ぶ。たった一瞬でも、みんなの未来をいいものにできるように、祈りながら。だから、僕も、もう一度、立ち上がる。

 

現実ってのはやっぱり厳しい。十代でデビューするのが当たり前のプリズムショー界に、単身、異例の二十代デビューした僕を、世間はあまり快く受け止めてはくれなかった。プリズムショーの仕事も、とても多いとは言えない。だけど、僅かばかりでも、僕を応援してくれる人は増えた。二十代でもプリズムショーデビューできるという事実に、少なからず励まされた人はいるようだった。

とてもハッピーエンドとは言えない。だけど、バッドエンドでもない。そもそも、終わってなんかいない。まだ続く。未来がある限り、僕はプリズムショーを続ける。まだまだここからだ。僕はもっと多くの人を僕のプリズムショーで笑顔にしたいのだ。

明日もきっとどこかで僕は飛んでいる。

つづく。

築地たのし〜〜〜〜〜まじでそうさ。

マックのポテトが全部150円だったので朝ごはん代わりに食して、さて、どうしよ。どうしたい?とりあえず中野でも行くか、と駅のホームで電車を待っていたら、突如、”築地”という言葉を受信。気がついたら築地駅のホームにいました。海鮮丼食う。「先輩先輩、築地本願寺ってなんでしょう」電車を降りて、はしゃぎ気味の同行者いちごちゃんがまず見つけたのは『出口1 築地本願寺』という黄色い看板。「わからない……築地にお寺があるということなのでは……?」「え、築地に魚以外の観光地が……?」僕たちは揃いも揃ってまったくの無知なのだ。僕なんかは、築地ってのは駅を出るとあたり一面に海海海人人人魚魚魚市市市が広がっているものだとばかり思ってるので、海の上にお寺が建ってる神秘的なイメージしか浮かばないよ。「まま、先輩。とりあえず外に出てみましょう。外に出れば答えは自ずと出てくるはずです」まったくそのとおりなのでいちごちゃんに手を引かれるように外に。

あっっっっっっっっっっつ。

暑い。暑い、というか、もう、なんか、痛い。日差し、容赦ない。しかも、全然海海海人人人魚魚魚市市市じゃない。目の前はでっかい道路だし、魚の臭いも全然しない。完全に騙された。「完全に騙された……」「いや、先輩。グーグルマップによれば少し歩いた先が築地市場みたいですよ。あと、道中に築地本願寺もあります」というわけで僕たちはこの鬼暑のなか歩いたよね。とほほ。

築地本願寺ってのは駅から少し歩いたらすぐ見つかって、これは本当に大きかった。どれくらい大きいかというと、見つけた瞬間「えーーーーーでっかーーーい!!!!!」と思わず叫んでしまうくらい大きかったし、いつも平静ないちごちゃんが呆然としてしまうくらいには大きかったです。しかも外観全然お寺って感じではなく、なんとなく、イメージはインドかエジプトって感じで多分この暑さの原因はこの建物だと思った。そんなものが、綺麗な青空の下、デーンと構えているのだから、当然、僕の身体はそわそわして、「どうしよういちごちゃん。僕は今、無性にあの建物のなかに入ってみたいんだが」「異論はないです」というわけで僕たちは段違いのスケールの建物のなかへと向かったよね。わくわく。

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建物のなかに入ってまず最初に思ったのは涼しい〜でした。涼しかった。天国。椅子がずら〜〜〜〜っと並んでいて、本当にお寺だったんだ、と思った。とりあえず真ん中くらいのとこに座る。僕は知らないお寺で座ってぼーっとするのが好きなのだ。いちごちゃんも呆けた顔で天井をぼーっと眺めてる。僕も同じようにした。ひそひそ聞こえてくる他人の話し声とか、そういうのが適度なボリューム感で心地よいよね。涼しいし。人はなぜ炎天下のなか、わざわざ出歩かなくてはいけないのか。不思議になってきたよ。ここで暮らしたいよ……。なんて考えながら、30分くらいボーッとしてたら、急にいちごちゃんが「先輩。そろそろいかないと、よくわかんないですけど、海鮮丼とかにはランチタイムとかあるのでは」「急ごう」僕たちは立ち上がって出口へ向かった。でも、本当はあと3時間くらい座ってたかったよね。しょぼぼん。

築地市場ってのはまさしく僕たちがイメージしていた築地市場で、いちごちゃんなんかは店の前に晒されてる魚の死体を撮影したりして楽しそう。僕もさっそく、露店で売ってる生牡蠣を食す。うま〜〜〜〜。満足感に浸っていると、魚の死体の撮影を終えたいちごちゃんが「この炎天下のなか、氷漬けされてるとはいえよくそんなもの食えますね……」と云ってきたので絶対あとで殺すと誓ったよね。

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てなわけで、暑さもいよいよやばいところまで来ていたので、僕たちは本来の目的である海鮮丼探しに向かうんだけど、これがかなり難航した。どこを見ても海鮮丼海鮮丼海鮮丼海鮮丼海鮮丼なのだ。「いちごちゃん、正解がわからん」「どれも一緒なんじゃないですか」といちごちゃんは云うが、よくよく観察すると、同じ海鮮丼の店でも、ちらほら行列ができている店があって、ああいうのはグーグルで検索したら真っ先に出てくる店なのかな、とかそういうのがわかってしまうのでなかなか決めきれない。しかし、流石にこの炎天下の中行列に並ぶ元気などない。ないです。かと云って適当なお店にえいやっと入ってしまうのもどうなんだろう。わからん。どうしよう、と途方に暮れてとぼとぼ歩いていたら強引なおじちゃんのキャッチに捕まっていつの間にか席に座ってたよね。助かった。いちごちゃんは本日のおすすめのやつを、僕はいくら丼を食べたよ。美味しかったよ。築地さいこ〜〜〜〜って思ったよ。 

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そのあと無茶ですよ先輩と云ういちごちゃんの制止を振りほどき海に向かおうとするもあまりの暑さに結局断念。銀座のウィンズに行ったらいつの間にかいちごちゃんはいなくなっていて、札幌9Rハズレ。札幌10Rは予想するものの配当が低そうだったのでスルー。3連複あたってたが1000円くらいだったのでどうでもいい。札幌11Rハズレ。選んだ馬が一頭も馬券内にいない。まさかここまで綺麗に外れるとは思ってなかったのでびっくりする。結局中野でアイスクリーム食べて帰る。そういう一日でした。