いとぶろ

いとうくんの楽しい毎日

可愛い

やあ、こんにちわ。

いとうくんだよ。

ポップであり続けることを信条に生きる僕の最近のマイブームは早起きしてコンビニで朝ごはんを買ってそれを公園でゲートボールするご老人を眺めながらむしゃむしゃ食べることだよ。最近は綿矢りさの小説を読んでるよ。昨日は『ウォーク・イン・クローゼット』を読んだよ。その前は『勝手にふるえてろ』を読んだよ。その、さらに、ずーーーっと昔に、『インストール』と『蹴りたい背中』を読んでたよ。僕が密かにつけている読書ノートによれば(僕が高校生の頃に読書メーターとか使うのはダサいなと思って一人こっそりつけ始めたやつだよ。一人でひっそりとやるのがかっこいいと思ってたんだなぁ。去年あたりにやっと二冊目に入ったと思ったら、目に見えてページが埋まらなくなって少し悲しいよね)、僕が『インストール』と『蹴りたい背中』を読んだのは4年前で、流石にそんな昔になっちゃうと内容なんてすっかり忘れちゃったね。『インストール』のほうが面白かった気がするけど、今思うと『蹴りたい背中』のほうが面白い気もする。17歳で綿矢りさが書いた小説を、僕も同じ歳の頃に読んだことになるけど、当時の僕がそのことについてどう感じたのかも覚えてない。しかし、なんていうか、すっかり打ちのめされてしまったな、今回ばかりは。『ウォーク・イン・クローゼット』も『勝手にふるえてろ』もすごかった。「綿矢りさ」で検索をかけようとすると、何番目かに「綿矢りさ かわいい」がサジェストされるけど、やっぱり、みんな、わかってるなぁ、と思う。綿矢りさは可愛い。容姿が、というより、なんていうか、可愛さってのはきっと、一挙一動に出てくるもので、そういう、一挙一動に出てくる可愛さが綿矢りさの小説にはあるんだなぁ。よく、可愛さは武器だなんて言うけど、本当にそのとおりで、なぜなら何かを可愛いと思うのは全人類が持ち合わせている心の機能の一つで、それが武器にならないはずなんてないんだな。可愛いってのはポップなんだ。だから、綿矢りさの小説は売れる。今はどうか知らないけど、少なくとも売れてた。だって、可愛いものが売れなかったことなんて一度だってないんだ。長い歴史のなかで、たったの一度だって。たぶんだけど。

まあ、でも、実際のところ、可愛くない作家なんていない。ていうか、作家にかぎらず、多くの人の目に触れるところにいる人たちはみんな可愛くて、ポップだ。男だとか、女だとか、子供だとか、大人だとか、関係なく、いつだって可愛くあり続ける人だけが、輝き続けるんだな、きっと。

憧れるなぁ。

というようなことを考えている。

おわり。

ウォーク・イン・クローゼット (講談社文庫)

ウォーク・イン・クローゼット (講談社文庫)